ストラテラの効果
ストラテラを飲んでからの変化について書いていきたいと思います。
わたしのストラテラとのあゆみ
2016年2月前半
診断を受けたYクリニックの担当医から、1カプセル(40mg)/日・朝に内服するよう指示されました。
飲み始めて3日目くらいから、動悸と食欲不振がみられました。
一日中ドキドキしているし、食事もほとんど食べられなくてとても不安になったことを覚えています。
副作用ばかりで効果はほとんど感じられず、あまりに辛かったのですぐに飲むのをやめてしまいました。
薬に関して相談がしたかったのですが、Yクリニックは自宅から遠いことと担当医が毎日いないため今後通院していくことに不安を感じました。
2016年2月半ば
通いやすいクリニックを検索して、今のHクリニックにたどり着きました。
再度問診など全て記入し、先生との診察でADHDとそれに加えてASDを併せ持っていると診断されました。
ストラテラについての副作用への不安と、効果を感じられないことを相談すると
今の主治医から朝ではなく夜寝る前に内服してみるように指示を受けました。
副作用については、徐々に治るしそれ以上に効果があれば続けられるのでは無いかと提案されました。
その日から薬を飲むのを寝る前に変更して再開しました。
すると、次の日の朝に変化を感じました。
いつもは全然起きられなくとても辛いのに、驚くほどスッキリ目覚められました。
朝起きられないことをずっと悩んでいたわたしにとっては、衝撃的な変化でした。
これだけでも、飲み続けようと思えました。
2016年2月後半
しかし、それからすぐにまた別の副作用がみられました。
周囲に対して攻撃的になったように感じたのです。
今までは何も感じなかったことに敏感になり、相手に対して攻撃的な対応をしてしまい、自分でも驚きました。
このことから、一時的にコンサータに薬を変更してみました。
10日ほどコンサータを飲んでみると、周囲への攻撃的な対応はなくなりましたが、ストラテラのように寝起きのスッキリ感を感じられないことが不満でした。
それらの効果と副作用を検討した結果、ストラテラで治療していくことに決めました。
攻撃性への心配が強かったですが、主治医の意見としては
『これまではぼーっとしていて気づかなかったこと、見えなかったことがわかるようになったことで、それに瞬時に反応してしまっているのかもしれませんね。
今見えている世界に慣れてくれば自然と治ってくると思うので少し様子をみましょう。』と。
先生の言った通り、その後徐々に攻撃的な対応はみられなくなりました。
長々と文章にするとわかりづらいのでまとめ。
ストラテラを飲み始めてから起きた変化
開始直後
効果:夜に飲むことで信じられないくらい寝起きスッキリ!!
副作用:動悸、食欲不振、攻撃的な対応(これはわたしに限るのかもしれません。)
これらの副作用は一ヶ月以内に気にならなくなりました。
開始から2・3週間後
効果:変わらず朝スッキリ。待ち合わせの遅刻などもほとんどみられなくなりました。
これらの症状は今でもお付き合いしています。
薬を飲み始めるまでは、どちらかといえば下痢気味な体質でした。
便秘は辛いなと時々感じますが、漢方や酸化マグネシウムなどの下剤ではないお薬を上手に使ってコントロールしています。
寝つきに関してはその時のメンタル状態も大きく関係していますが、今までは電池が切れたところで死んだように寝ていたため、睡眠の癖をつけるという意味でもお薬を上手に使っています。
途中起きてしまうのは最初は気になりましたが、それによって昼間とても眠いということはないので、今ではこんなもんかなと思っています。
開始から1年半
ストラテラを開始してから今感じる効果は・・・
世界がちゃんと見える
とても抽象的な表現なのですが、本当にこの一言。
「みんなにはこんな風に見えていたんだな」
と感じる瞬間が何度かありました。
職場の同僚と話している時
今まではわからなかった相手の考えや状況をすっと認識できて、ふさわしいであろう対応ができるようになりました。
それに気づいた時には感動というか、「わかる」ということがわかりました。
これまで何度となく
「そんなこと普通わかるでしょ」「なんでわからないか、わからない」
と言われてきたことが、ようやく理解できました。
仕事上でのミスや不注意もだいぶ減ったと感じています。
もちろん今でも
「またやってない!」
と怒られてしまうこともありますが、きちんとメモに書いてその作業をする時に目につく場所に貼っています。
職場の同僚たちにも
「わたしが覚えるまでここに貼らせてください」
とお願いして共用のスペースにも貼らせてもらっています。
これまではメモを貼っても、そのメモに気づく余裕もなく結局できないを繰り返していました。
今では行動の途中に、メモに気づいてミスを防ぐことができています。
また、「忘れた」ということにも気がつけるようになりました。
これまでは忘れたら忘れたまま記憶の彼方。
ひどいことに、指摘されても自分が忘れていることに気がつかない。
そうすると言い訳や言い逃れをしてしまい、人間関係が悪化します。
周囲の人は、何度もわたしのやり忘れをやることでイライラを募らせていたようです。
しかし今は、忘れたということに気づいた時にこの一言。
「忘れていました。やって頂いてありがとうございます。」
相手が指摘する前に謝罪とお礼を伝えることで、同じ忘れていたでも周囲への印象も変わったと思います。(怒られなくなったのでそうだと信じています・・・)
わたしたちは
やらなければいけないこと、1つの作業の流れを習慣にするまでがちょっと困難です。
わたしの場合はASDもあるため、習慣化に特に時間がかかります。
それでもメモの数は日に日に減りました。
逆にルーチン化がうまくできてくると、ルーチン以外のことにも気づけるようになるので、突発的なことへのメモは毎日増えてはやってと、更新されていきます。
メモにすることも習慣になれば、やり忘れは一気に減ります。
治療を始めてすぐに、仕事や人間関係をもっと上手にする方法を相談したことがありました。
その時の主治医のアドバイスは
『今後薬を続けて行けばもっと色々なことが見えてきて、気づけるようになります。
周りの人がどう行動しているかも見えるようになると、そこから学んで改善していくことが多いと思いますよ。』
だけでした。
その時は「何言ってんだよ」と思いましたが、今では納得です。
この一年半でとてもたくさんのことを周囲から学んだと実感しつつ
ー定型発達の方々は、小さい時から自然と学んできたことをやっと今覚えたんだなー
とちょっと複雑な気持ちになりながらも、自分の成長を嬉しく感じながら日々生活しています。
発達障害は薬で治るものでなく、教育や行動面での改善が大切
とよく聞きますが、、、
薬もとっても効きますよ!!
わたしにとっては、色々な本に書いてある行動面のアドバイスを忘れずにやり続けることが困難でした。
試行錯誤して、やっぱりできなかった・・・
とまた落ち込んでしまうのであれば、一度お薬に頼ってみてもいいのではないかなと思います。
とても長くなってしまいました。
読んで頂いてありがとうございます。