大人の発達障害と上手に生きるコツ。

アラサーで自閉症スペクトラム・ADHDと診断…生きづらさを克服していくために

診断と治療をしたことで起きたデメリットとは?!

確定診断を受けて、内服治療を始めたことでよかったことが多いです。

 

前の記事にも書きましたが、診断を受けて内服治療を行なって本当によかったなーと思っています

 

しかし、1度だけ後悔した瞬間がありました。

 

それは…

保険に入れなかったことです。

 

その理由と、入れる保険などにについてお伝えしたいと思います。

 

みなさまの参考になれば!

 

 

保険に入れない理由

ほとんどの一般的な医療保険、生命保険に入れないようです。

 

ADHD自閉症スペクトラムによる通院と、治療をしているという状態

が加入できない理由です。

 

昨年11月にご縁があったファイナンシャルプランナーの方に保険や資産形成について相談しました。

 

生活や、収支の見直しを一緒に行い、医療保険がん保険、積立型の生命保険への加入を決めました。

手続きのために既往歴や現病歴について記載したところ

 

後日プランナーさんから連絡があり

今回選んだ医療保険と生命保険に加入できないとのこと。

 

もうびっくりでした。

プランナーさんもびっくりだったそうで、いくつかの保険会社に確認をしてみたところ、ほとんどの保険会社に不可能と言われたとのこと。

 

生命保険に関しては特に難しいと。

 

うつ病と診断されて通院・加療中の人が保険に入れないのと同じと言われました。

 

もうほんとびっくり!

わたしは病気じゃない!!

生まれつの特質で、病気ではなくどちらかと言えば障害だ!!!

といくらプランナーさんに言っても、彼にもどうにもできないことで…

 

衝撃的すぎて、久しぶりに落ち込みました。

 

でも、怒っても落ち込んでも何も変わらないので、入れる保険を探してもらいました。

 

加入できる医療保険

わたしの今の状態で入れる医療保険は、緩和型医療保険です。

 

緩和型医療保険(正しくは引き受け基準緩和型医療保険)とは、保険に加入するための条件が他と比べて緩い保険です。

 

持病や通院などの健康上の問題があっても加入できる代わり、そうではない保険に比べて保険料が高くなったり、加入後一定期間は保険料の支払額が少なかったりといったデメリットがあります。

 

緩和型医療保険はいくつかあって、加入条件や保険料、保険の内容は各社によって異なるのでご自身にあったのを選ぶといいと思います。

 

わたしは、『オリックス生命の新キュアサポート、無配当引受緩和型医療保険に加入しました。

 

生命保険への加入

生命保険に関しても、緩和型、限定告知型、無告知型、無選択型などあるようです。

しかし、一般の生命保険よりも保険内容は悪くなり、保険料も上がってしまうようです。

 

わたしの場合は現在独身で子どももいません。

生命保険というよりも、定年後の資産形成が目的ですので

相談の結果

マニュライフ生命のこだわり個人年金

に加入することにしました。

 

毎月の積み立てでお金を貯めつつ、もしもの際の保険もついているという物です。

 

入りたかったアクサダイレクトのに比べたら、条件は少し下がりますが…

でも、プランナーさんがしっかり説明してくれて

現状では1番いいなと納得して加入できました。

 

まとめ

わたしはもともと医療保険にも生命保険にも全く加入していませんでした。

 

診断を受ける前に加入しておけば、その後治療などを開始しても問題ありません。

もしも今後診断と治療を検討されるなら先に加入しておくといいですよね!

 

でも、診断をもらおうと思っている時って、そんなこと考えている余裕はないくらい

毎日の生活が精一杯で

頭の中がぐちゃぐちゃで

いっぱいいっぱいなんじゃないかなって思います。

 

わたしが病院に行った時も、本当に辛くて、大変で、いろんなことをなんとかしたくて、将来を踏まえた保険のことまで考える余裕なんて全くありませんでした。

 

だから、今とても辛くて診断や治療を考えている方が、この記事を読んでちょっとでも今後の人生設計のための参考になればと思います。

 

以上です。

 

 

お金の管理が障害レベルで苦手な人へ。

 

わたしはお金の管理が苦手です。

ADHD特性をお持ちの方には多いらしいですね〜

どの程度不得意かというと…

 

過去最高460万円の借金

大きな買い物はしてません。

ホストクラブとかも行ってません。

クレジットカードのリボ払いと、小さな借り入れの積み重ねでここまでいきました。

尚、2017年8月に完済しています。

 

貯金0円、毎月お給料を使い切る生活

毎月お給料前にお金がない生活。

お給料日まであと3日、残金300円とか普通。

ちなみに、収入は30代女性の平均より上です。

※2018年30代女性平均年収382万円(転職サイトdodaより)

 

 

こんなわたしでも、ちょっとお金の管理の仕方を変えたら

4カ月で約10万円の貯金ができました!

 

〜お金の管理が障害レベルで苦手な人におすすめの、お金の管理方法〜

 

  • クレジットカードは使わない
  • お金を見える化する
  • 現金を項目分けして封筒管理する

 

クレジットカードは使わない

そのままです。

というか、わたしの場合は3年ほど前に債務整理をしているため、使わないのではなく使えません。

 しかし使えるようになったとしても、怖いので作るかわかりません。

借金の返済は本当に大変でした。

管理できない人間、あればあるだけ使える人間にとっては悪魔のカードです。

 

ポイント貯まったり、マイル貯まったりお得もたくさんなので、いいな〜と思うこともありますが、、、

いくら使ったかわからなくなるし(わたしだけ?普通はわかるの?)

払うのが2カ月後と時間差が生じるので、毎月ギリギリの人にはとても扱いにくい、不向きな代物です。

 

お金持ちの殿方と結婚して

毎月何も考えずに使えるー♡

という状態になったとしたら作りたいなと思います。

 

金管理でお金を見える化する

これはファイナンシャルプランナーの飯村久美さんのおすすめの方法です。

 

とてもシンプルな方法です。

お給料日に家賃、光熱費、携帯料金など口座引き落としのものの合計を口座に残し、それ以外は全部下ろして現金にします。

それが今月わたしが使えるお金です。

 

『よくわからないけどいつのまにか無い。』

が一気に減りました。

 

(わたしのように)見える化だけでは不十分な方に、封筒分別管理方法

上記で見える化した現金を、さらに項目毎に細かく分けて管理していきます。

わたしの場合は、食費の一部はコープさんで引き落としなのでそれ以外が封筒管理です。

  • 医療費
  • 美容院代
  • 化粧品代
  • カウンセリング料金
  • 日々の出費(コンビニ・日用品・会社以外の交通費など細かい出費を週毎で決めて、その範囲内で生活するようにしています。)

 下ろした現金から上記の今月かかる予定のお金を全部抜いて、残りが自由に使えるお金、お小遣いです。

 

わたしにとってこの方法は、すごく管理しやすいです。

 

ADHDには下記のような特性があるようです。

  • 計画が立てられない(不得意)
  • 衝動的で目の前の欲求に弱い(我慢が苦手)

 

『とりあえずご飯&飲みに行こう〜』をなんとなく毎週続けたり

美容院で予定外・予算外の高いトリートメントをしたり

そんなことが続いて生活費や病院、カウンセリングなど、本当に必要なお金が減っていたんだと思います。

 

計画を立てるのは苦手です。

でも、このくらいなら慣れてきたら1時間くらいでやれています。

 

 

頑張って稼いだお金を有効に使えてる感じがして、生活の満足度が上がっています。

こうゆう小さなできた!

が自己肯定感とか自信になるんだと思います。

 

これをするようになって、お金を余らせることもできるようになりました。

貯金0円を脱出できるかもしれない!

思い切って毎月25000円の積立型の生命保険※に入りました。 

※保険に関して…

わたしはほとんどの生命保険や医療保険に入れない事実が判明しました。

久しぶりにショックでした。後日書きたいと思います。

 

貯金0円から、4カ月で10万円の貯金に成功!

なんなら、マイナス460万円からです。

わたしにもやればできる!

積立以外にも、口座に少し多めに残しておいたお金が少しずつ貯まって、18000円にもなっていました。

知らぬ間に貯まるなんてことあるんですね、初体験でびっくり!!

 

お金の見える化と封筒分別管理方法は本当におすすめです。

もし、どうしてもお金の管理ができないと悩んでる方がいたらぜひ試してみてください。

 

 

追記

「封筒でお金の管理をしてるから、もう(お金のことは)大丈夫だよ!」

と家族に話したら、みんな笑ってました。

おもしろいのかな??

というか、わたしが給料日に1時間くらいかけてやっていることを、多くの人はやらなくても管理できてるんだと思うと、、、

ほんと、心から尊敬します。

 

 

こうして文章にしてみると、こんな当たり前のこと

つまり、あるお金から必要なお金を引いて残りの予算内で遊ぶ

がどうして封筒に分けないとできないのか、自分でも不思議です。

 

どうしてかは、そうゆう特質を持っているということ。

それを知っただけでも生きやすくなります。

 

わたしたちは

みんなが当たり前にできていることを、できないことがあります。

社会で当たり前に生きていくために、トレーニングが必要なことがあります。

その方法を見つけて身につけていけば、上手に生きられるんですよね。

 

生きるっていうのは大変。

でも生まれちゃったので、それなりの人生にしたいと思います。

 

以上。

 

 

 

 

 

 

 

 

この個性を障害として提示すべきとき

 

周囲に「私は発達障害の確定診断を受けています」と伝えるべきか

悩ましいところですよね。

答えは、周囲がどれくらい変えられない特質を個性として受け入れられるかどうかだと思います。

 

障害があるという伝えかたはしませんが、私はこんな人間ですとインフォメーションしています。

********************************

察することが苦手で空気を読んで行動するということもできないです。

あいまいな表現はわかりにくいタイプですので、指示をする際には直接的に伝えてください。

例えば、『私はこうした方がいいと思う』『みんなこうしているからね』

などの表現ではなく、『こうして欲しい』『こうしなさい(するべき)』と伝えてくださるとわかりやすくてありがたいです。

********************************

 

それでもやっぱり、少なくなくトラブルになります。

 

 

以前指示を指示と受け取れず、先輩を怒らせてしまいました。

 

「できなくてすみませんでした。今後はわかるように努力したいと思います。

できれば、今後同じような状況があったら、もう少し直接的に『こうして欲しい』と伝えて頂けると嬉しいです。」

 

と私なりに上手に謝罪と希望を伝えましたが、彼女の怒りは収まらず、

 

察しれないのはわかってるけど、仕事なんだからもっと臨機応変にしてもらわなきゃ困るでしょ!

 

と返されました。

 

はい、本当におっしゃる通りです。

臨機応変にしたいと、その場でわかって行動したいと、察したいと、いつも思います。

 

このようなことは、ある程度よくあるのであまり気にしていませんでしたが、

そのあとで、もう一人の先輩に言われた言葉がとても衝撃的でした。

 

*************************************

私はこんなタイプだから

『みなさんわかってください』

『こうしてください』

っていうのもちょっとはわかるよ。

でもね、それって聞く人によっては、

(自分の直すべきところ)わかってるなら直しなさいって思うと思うんだ。

*************************************

 

衝撃的でした。

でも、確かに一理あるよねって納得した上で、私の意見を述べたいと思います。

 

 

 

『直せるものに関してはね。』

直せてるなら、直しているのです。とっくの昔に。

 

小中高で、友達ができなくて悩んだ、いつも周りとは違う自分に悩んだ、どうしてできないのか悩んだ、両親や先生を怒らせてばかりで悩んだ、なぜ怒られているかわからなくて悩んだ。

自分を変えたくて変えたくて変えたくて変えたくて

みんなと同じになりたくて頑張った。

でも、、、

いつもできない。

いつも何もわからない。

どうしたらみんなと同じになれるのか。

どうしたら怒らせないで済むのか。

どうしたら友達ができるのか。

とっても苦しくて、とっても寂しかったことを今でもよく覚えている。

 

あんなに頑張ったのにこれ(今の状態)だから、これは直らないんです。

脳の構造上のもので、特質、個性です。

 

 

このような状況(努力不足とか、変わらなきゃとか言われること)が続くとしたら、私たちはこの個性を「障害」という名前をつけて相手に示さなければならなくなると思うんです。

ちょっと悲しいけど、自分を守るにはそれが一番なように思います。

 

  

私はその後も伝えずに働き続けています。

迷惑かけたり呆れられたり怒られたり、いろいろありますが、

なんとかやれているのは、周囲が合わせてくれているからだと感謝しています。

 

 

自分にとって快適な生活になるのはどちらなのか、判断して選択しなければいけないですね。 

 

 

ストラテラの飲み方について先生に相談しました。

ストラテラとの付き合い方

ストラテラは私の生活をとてもクリアに快適にしてくれた薬です。

詳しくは以前の記事に書いています。

 

しかし、お薬なので副作用もやっぱりあって、うまく眠れないことが困っています。

寝付けなく、途中で何度も起きてしまって眠った気がしない。

一生この薬を飲むとしたら、一生睡眠に困るのかしら。

そもそも一生飲まなければならないのでしょうか。

例えば仕事を辞めるとか、働き方を変えるとかして朝起きなくてもよくなったりしたら飲まなくてもいいのでしょうか。

 

主治医の先生にいろいろ聞いてみました。

 

私:この薬は一生飲まなければいけないのですか。

仕事を辞めたら飲まなくてもいいですか?

 

主治医:これは一生飲む薬です。

朝スッキリと起きられるだけでなく注意力を非常によくコントロールしてくれます。

例えば、来週の火曜日の大事な話をしようとしてカレンダーをみたときに、次の日があなたの誕生日だったら、あなたはもうそれが気になって気になって頭の中は誕生日のいろんなことでいっぱいになり、全く話が聞けないんですね。

ストラテラはそんな時に注意を戻してくれるお薬です。

仕事をしなくても、生きていく上である程度の注意を戻すことは必要ですよね。

 

私:なるほど。

私が思った、世界がクリアに見えるというのはこうゆうことだったんですね。

この世界が見えなくなってしまうのは、困ります。

でも、眠れないことも同じくらい困ります。

 

主治医:

そうですね。

飲み方を上手に変えてコントロールしてみましょう。

40mgのカプセルは最大3つまで飲んでいいです。

夜2つ飲むと眠れないなら、夜1つにして朝に1つ。

日曜日など注意が続かなくていい日は1つでもいいんですよ。

体調によって注意力が鈍いと感じることが続く場合は増やして(3つまで)ください。

一生飲む薬です。うまく付き合える方法を探して行きましょう。

 

私:朝飲むと、気持ち悪くなります。

胃液が上に上がってくるような感じです。

 

主治医

上がってくる感覚があるのは、何か胃に入れる(食べる)ことで改善しますよ。

 

私:朝ごはんを食べないタイプなのですが。

 

主治医:それは変えられないタイプでしょうか?

何か少しでいいので食べるタイプにしてみてはいかがでしょうか。

 

私:確かに。

 

現在私は基本的には40mgを夜1つ、朝1つ飲んでいます。

これである程度朝スッキリで、ある程度眠れています。

朝起きられないことが続くと、夜2つと朝1つにして、軽い抗不安薬を飲んでいます。

朝は美容にも良いのでフルーツを食べるタイプにしました。

空腹でなければ込み上げてくる感じはないですよ。

 

これからも上手にお付き合いしていこうと思います。

 

困っている方がいたら、参考になれば嬉しいです。

 

 

あなたはどう?〜私の気持ちが理解できたらあなたもASD?!〜

全く持って理解不能

会社でのお花見の時のことです。

私は食事の手配をする係をしていました。

上司の奥様はあまり食べないため、頼まなくていいと上司から指示を受けていました。

すると、お花見の前日に上司から電話がありました。

 

上司「明日の花見は奥さん来られないから、食事いらないからね。」

私「え?はい。もともと要らないと伺っていたので頼んでいませんよ。」

上司「まあ、そうなんだけどね。一応連絡したんだ。」

私「そうなんですね。もともと頼んでませんのでご心配されなくて大丈夫ですよ。」

 

この会話を聞いていた同僚より

余計なことを言わなくてもわかったでいいんだよ!

せっかく気を使って連絡くれたんだから!!

との指摘を受けました。

 

私には全く理解不能です。

 

後日カウンセラーさんにこの話をしたら、とてもASDらしい対応だと言われました。

『今回についてはあなたは一生、納得も理解もできない部分なので、そうゆうものなんだと一つ一つ事例として覚えて行きましょうね。』

とのこと。

 

とても不思議です。

このような「え?なんで?」「え?そうなの?」というような、理解不能なことが時々あります。

 

その度に私は思います。

 

私は人だけど人間ではないんだな。

(もし悲しい表現に聞こえていたらそれは違います。本当に心からしみじみ思っています。全く悲しくありません。)

 

周囲の普通と言われる人々を人間とするならば、私は人だけど人間ではない違う分類なんだと思います。

 

人間ってこう思う(感じる)んだな〜と日々の中で時折思います。

 

カウンセラーの先生によると、彼ら(人間たち)は考えたり思ったりしてるのではなく、ふわっと感じているのだそうです。

今はこう答えるべきだ。

今はこうゆうことを求められている。

これらを理屈でなく、ふわっと感じているんだそうです。

 

すごいなー、人間って。

さすが、人の間と書くだけあって、人との距離感がわかる察しれる人々なんだな。

 

そうして、こんなにも違うんだから私は理解されにくいし、私も彼らを理解しにくくて当然なんだなとしみじみ感じました。

だから、理解する力と理解してもらう力と、それができなくてもへっちゃらな心(自尊心)をこれからも育てて行きたいです。

 

追伸

とても久々の更新になりました。

飽きっぽいわたくしにはやはり続かなかったかと思う反面、再トライしてみようと思っています。

 

最近はとても生きやすさを感じています。

それはなんでかな?

わかったこと、学んだこと、感じたことがたくさんたくさんあります。

それをどなたかのお役に立てられるよう、伝える力をもっとつけていこうと思います。

 

カウンセラーの先生曰く

伝えられると、フラストレーションが減っていく。

私の頭の中はいつも騒がしいから整理が必要、伝えるにも整理が必要。

だから伝え方を覚える必要があるそうです。

 

はい、努力してみます。

 

 

何年か前には、こんなに生きやすさを感じられるなんて思いもしませんでした。

またすぐ更新したいと思っています。

 

誰かのお役に立てますように。

読んで頂いてありがとうございます。

 

ろこ

診断の必要性はあるのか

こんにちは、ろこです。

 

そもそも発達障害の診断を受ける必要性はあるのか

色々な意見がありますが、わたしは診断を受ける必要性はあると思います。

 

まずはわたしの体験談

診断受ける半年ほど前にも、一度他のクリニックを受診しています。

 

 

問診とテスト合わせて3枚程度に記入して診察に入りました。

先生:発達障害ね・・・。具体的にどんなことに困ってるの?

 

困っていることはたくさんありました。

朝起きられない、遅刻、ミスが多い、空気が読めない、人間関係などなど。

とりあえず、すぐに思いついた職場でのトラブルについてお話しました。

 

すると・・・

 

先生:

あー、いるよね。そうゆうタイプ、空気が読めないというか。

人口の数%にあなたみたいな人がいると言われています。

しかし、訓練とか慣れでなんとかしていくんだよ。

とりあえず、何か行動する前に同僚の人に聞いてみたらどうかな?

わたしはこうしようと思うけど、どうですか?って。

それで、突発的なトラブルとかは防げるんじゃないかと思いますよ。

頑張ってね。

 

わたし:・・・・・・。

 

先生:まだ何かあります?

 

わたし:・・・・・。いえ、ありがとうございました。

 

 

数時間経って、自宅に帰ってからふつふつと込み上げてきました。

 

一体、なんの解決になったんだ。

同僚に聞いてみたらって、そんなことを聞ける人間関係すら築けていない状態に困っているんだ。

それができてたらわざわざ、休みの日に時間とお金を使って心療内科とかいきません。

 

怒りとともに、あれもこれもと、言いたかったことが涙とともに溢れてくる。

言えなくて悔しい、わかってもらえなくて悲しい、相手も自分もムカつく、、、

もう、何を考えているかもわからないくらい頭の中はパニックで、涙が止まらない。

 

わたしはその場では本当に何も感じていないのに、後になって感情とともに色々なことが込み上げてくるという習性があります。

 

(*こうゆう習性が自分にはあるということに、この時はまだ気づけていませんでした。後に親しい人から、「後からくるタイプだよね。」と教えてもらって理解しました。)

(*さらにその後わかったのですが、この感情や考えが後からくるというのは、ASDの結構典型的な特徴だそうです。)

 

この出来事がショックすぎて、クリニックを受診するのが怖くなりました。

そして、半年もまた自分を攻める日々が続いたのです。

 

 

診断を受けた方がいい理由

まず、必要であれば薬が処方されます。

前回の記事にも書きましたが、薬を飲むことで改善することがたくさんあります。

 

次に、自分を攻めるのをやめられます。

漠然と感じる『生きづらさ』に、ずっと悩んでいました。

例えば言葉にすると、当たり前ができない、人と違う、馴染めない、虚しいなど・・・

(言葉にしにくいもっと違う感覚もあります。)

 

もっと頑張ればきっと解決できると思って

(わたしなりの)努力をしてみても、できないことがまた続く。

なんでわたしはいつもこんなにダメなんだ、なんでこんなに違うんだ、とさらに落ち込みました。

 

もちろん、診断を受けたからと言って治るわけでもなければ、何1つ解決もしません。

自分が、改善させるべき点を努力することは変わらない。

だけど、これまでの色々なことは『自分(だけ)の責任じゃなかったんだ』という安心感を得られました。

これはわたしにとって、とてもとても大きな荷物を下ろした感覚でした。

 

同じように生きづらさを感じて、いつも自分を攻めて、重たい荷物を抱えたまま日々生きている人がいるとしたら、

その辛い気持ちを思うと、本当に苦しくなります。

 

きっと理由があります。

 

もしかしたら発達障害ではない『何か』かもしれません。

愛着障害の方にも同じような症状がみられることがあるらしいので。

(この場合、精神科や心療内科では解決しないことが多いかもしれません。)

 

『生きづらい』という感覚には必ず何かが隠れているとわたしは思います。

 

  

知ることで始まる

知ってどうするの?

診断がついたら何か変わるの?

というような意見もあります。

 

わたしは変わると思います。

知ることから全てが始まると思っています。

 

もちろん、「わたしはADHDだからこんな特徴」って思い込むのは、あまりよくないことだと思います。

本当はそうじゃないのに、そうなってしまう恐れがありますよね。

 

思い込みではなく、正しく自分を知っていくこと。

 

医学も心理学も学問には全て根拠や論理がある。

研究結果からのそれぞれの傾向があります。

傾向がわかっているのであれば、何かしらの対策も考えられているということ。

 

ADHDにはこのような傾向があると知る。

その傾向と自分が一致しているところを見つける。

そして、対策を立てる。

 

漠然と感じている『生きづらさ』を1つ1つ紐解いて解決していく。

そうすれば、今よりは生きやすくなるのではないかと、

自分で学びながら、担当医に学びながら、カウンセリングを通して学びながら、日々模索しています。

 

その学びや、わかったことをまた書いていけたらと思います。

誰かのお役に立てますように。

 

読んで頂いてありがとうございます。

ストラテラの効果

ストラテラを飲んでからの変化について書いていきたいと思います。

 

わたしのストラテラとのあゆみ

2016年2月前半

診断を受けたYクリニックの担当医から、1カプセル(40mg)/日・朝に内服するよう指示されました。

飲み始めて3日目くらいから、動悸と食欲不振がみられました。

一日中ドキドキしているし、食事もほとんど食べられなくてとても不安になったことを覚えています。

副作用ばかりで効果はほとんど感じられず、あまりに辛かったのですぐに飲むのをやめてしまいました。

 

薬に関して相談がしたかったのですが、Yクリニックは自宅から遠いことと担当医が毎日いないため今後通院していくことに不安を感じました。

 

2016年2月半ば

通いやすいクリニックを検索して、今のHクリニックにたどり着きました。

再度問診など全て記入し、先生との診察でADHDとそれに加えてASDを併せ持っていると診断されました。

ストラテラについての副作用への不安と、効果を感じられないことを相談すると

今の主治医から朝ではなく夜寝る前に内服してみるように指示を受けました。

副作用については、徐々に治るしそれ以上に効果があれば続けられるのでは無いかと提案されました。

その日から薬を飲むのを寝る前に変更して再開しました。

すると、次の日の朝に変化を感じました。

いつもは全然起きられなくとても辛いのに、驚くほどスッキリ目覚められました。

朝起きられないことをずっと悩んでいたわたしにとっては、衝撃的な変化でした。

これだけでも、飲み続けようと思えました。

 

2016年2月後半

しかし、それからすぐにまた別の副作用がみられました。

周囲に対して攻撃的になったように感じたのです。

今までは何も感じなかったことに敏感になり、相手に対して攻撃的な対応をしてしまい、自分でも驚きました。

このことから、一時的にコンサータに薬を変更してみました。

10日ほどコンサータを飲んでみると、周囲への攻撃的な対応はなくなりましたが、ストラテラのように寝起きのスッキリ感を感じられないことが不満でした。

 

それらの効果と副作用を検討した結果、ストラテラで治療していくことに決めました。

攻撃性への心配が強かったですが、主治医の意見としては

『これまではぼーっとしていて気づかなかったこと、見えなかったことがわかるようになったことで、それに瞬時に反応してしまっているのかもしれませんね。

今見えている世界に慣れてくれば自然と治ってくると思うので少し様子をみましょう。』と。

先生の言った通り、その後徐々に攻撃的な対応はみられなくなりました。

 

長々と文章にするとわかりづらいのでまとめ。

ストラテラを飲み始めてから起きた変化

開始直後

効果:夜に飲むことで信じられないくらい寝起きスッキリ!!

副作用:動悸、食欲不振、攻撃的な対応(これはわたしに限るのかもしれません。)

これらの副作用は一ヶ月以内に気にならなくなりました。

 

開始から2・3週間後

効果:変わらず朝スッキリ。待ち合わせの遅刻などもほとんどみられなくなりました。

副作用:便秘、睡眠障害(寝付けない、途中覚醒

これらの症状は今でもお付き合いしています。

薬を飲み始めるまでは、どちらかといえば下痢気味な体質でした。

便秘は辛いなと時々感じますが、漢方や酸化マグネシウムなどの下剤ではないお薬を上手に使ってコントロールしています。

寝つきに関してはその時のメンタル状態も大きく関係していますが、今までは電池が切れたところで死んだように寝ていたため、睡眠の癖をつけるという意味でもお薬を上手に使っています。

途中起きてしまうのは最初は気になりましたが、それによって昼間とても眠いということはないので、今ではこんなもんかなと思っています。

 

開始から1年半

ストラテラを開始してから今感じる効果は・・・

世界がちゃんと見える

とても抽象的な表現なのですが、本当にこの一言。

「みんなにはこんな風に見えていたんだな」

と感じる瞬間が何度かありました。

 

職場の同僚と話している時

今まではわからなかった相手の考えや状況をすっと認識できて、ふさわしいであろう対応ができるようになりました。

 

それに気づいた時には感動というか、「わかる」ということがわかりました。

これまで何度となく

「そんなこと普通わかるでしょ」「なんでわからないか、わからない」

と言われてきたことが、ようやく理解できました。

 

 

仕事上でのミスや不注意もだいぶ減ったと感じています。

もちろん今でも

「またやってない!」

と怒られてしまうこともありますが、きちんとメモに書いてその作業をする時に目につく場所に貼っています。

職場の同僚たちにも

「わたしが覚えるまでここに貼らせてください」

とお願いして共用のスペースにも貼らせてもらっています。

これまではメモを貼っても、そのメモに気づく余裕もなく結局できないを繰り返していました。

今では行動の途中に、メモに気づいてミスを防ぐことができています。

 

また、「忘れた」ということにも気がつけるようになりました。

これまでは忘れたら忘れたまま記憶の彼方。

ひどいことに、指摘されても自分が忘れていることに気がつかない。

そうすると言い訳や言い逃れをしてしまい、人間関係が悪化します。

周囲の人は、何度もわたしのやり忘れをやることでイライラを募らせていたようです。

しかし今は、忘れたということに気づいた時にこの一言。

「忘れていました。やって頂いてありがとうございます。」

相手が指摘する前に謝罪とお礼を伝えることで、同じ忘れていたでも周囲への印象も変わったと思います。(怒られなくなったのでそうだと信じています・・・)

 

わたしたちは

やらなければいけないこと、1つの作業の流れを習慣にするまでがちょっと困難です。

わたしの場合はASDもあるため、習慣化に特に時間がかかります。

それでもメモの数は日に日に減りました。

逆にルーチン化がうまくできてくると、ルーチン以外のことにも気づけるようになるので、突発的なことへのメモは毎日増えてはやってと、更新されていきます。

メモにすることも習慣になれば、やり忘れは一気に減ります。

 

治療を始めてすぐに、仕事や人間関係をもっと上手にする方法を相談したことがありました。

その時の主治医のアドバイス

『今後薬を続けて行けばもっと色々なことが見えてきて、気づけるようになります。

周りの人がどう行動しているかも見えるようになると、そこから学んで改善していくことが多いと思いますよ。』

だけでした。

その時は「何言ってんだよ」と思いましたが、今では納得です。

この一年半でとてもたくさんのことを周囲から学んだと実感しつつ

ー定型発達の方々は、小さい時から自然と学んできたことをやっと今覚えたんだなー

とちょっと複雑な気持ちになりながらも、自分の成長を嬉しく感じながら日々生活しています。

 

発達障害は薬で治るものでなく、教育や行動面での改善が大切

とよく聞きますが、、、

薬もとっても効きますよ!!

わたしにとっては、色々な本に書いてある行動面のアドバイスを忘れずにやり続けることが困難でした。

試行錯誤して、やっぱりできなかった・・・

とまた落ち込んでしまうのであれば、一度お薬に頼ってみてもいいのではないかなと思います。

 

 

とても長くなってしまいました。

読んで頂いてありがとうございます。